日本各地のお寺や仏壇には、いつの頃から伝わるとも知れない仏像が数多く安置されています。
その中には、手とか足先が取れてしまったり、光背が割れていたり、金箔や塗りがはがれていたり、かなり傷んだまま安置されている仏像を見かける事があります。長い年月の間に、雨漏りにあったり、引っ越し等で傷にしてしまったのかもしれません。時には、外から見ただけでは大丈夫そうでも、ちょっと移動しただけで台座がバラバラになる危険な状態のものもあります。気にはして直さなくてはと思いながらも、ついつい後回しになっているようです。
古い仏像は、現在作られている新品に比べ、はるかに価値がある場合が多いです。それどころか、中には文化財クラスのはかり知れない価値があるものも少なくありません。また、単に美術的な価値だけでなく、今までお参りしてきた人々の思いが込められた宗教的そして歴史的価値を忘れてはなりません。
お寺や仏壇に安置されている古い仏像は、長い年月の間、ただ偶然に残っていた訳ではありません。数々の災害や火災から守り続けた先人の心配りがあったからこそなのです。
そうした仏像を、汚れて傷んだままにしたり、簡単に新品に買い替えたりしてよい訳がありません。
姿かたちのあるものは、いつしか壊れて無くなっていく運命にあります。仏像の木地が風化してしまって、修復が不可能になってからでは取り返しがつきません。修理がきくうちに直す事が大切なポイントです。
仏像の修復方法には、次のような3つの方法があります。
仏像の修復は簡単だからと、自分で修理をするとかえって傷を大きくしてしまいがちです。また、素人考えの修理方法が、後でやっかいな問題になる場合も多いです。
まずは、その仏像が修復できるかどうか信頼できる仏壇店に相談して、見てもらった方がよいでしょう。ご遠方の方でしたら、仏壇店に仏像の現状写真と寸法の資料を送って、概算の見積りを依頼するのも一つの方法です。
→仏像修復の依頼方法の説明
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